公募団体ってどうなの?
応募を検討なさってらっしゃる方へ向けて、
今回は、私の公募団体応募、入選体験と、公募団体所属の知人の作家さん(N展、H会、T会)から伺った感想、
一般論から、
公募団体に入選できるかどうか、応募する公募団体の選び方、入選後の利点、弊害を、ニュートラルな視点から考察し、
読者の皆様の公募団体への応募の時の検討材料にしてもらえたらと思います。
◆公募展
https://kotobank.jp/word/%E5%85%AC%E5%8B%9F%E5%B1%95-1533587
公募団体って入選できるの?
私が、油絵を真剣に描き始めた頃、お世話になっていた額縁屋さんに、公募団体をご紹介いただき、2年間応募を続けました。(なぜ2年間で辞めたのかは、後で書きます。)
最初、入選できるのか?と不安でしたが、意外にあっさりと入選できました。
公募団体のレベルにもよると思いますが、余程酷い作品で無ければ、入選できると思いました。
何故なら、公募団体も運営費を稼ぎたい本音があるからです。
因みに公募団体に応募する人は減少傾向にあるそうです。
公募団体の構成員も年配者が多いと聞きました。
応募する公募団体を選ぶ・違いはどこ?
しかし、知名度の高い公募団体ほど、入選はし難く(コネクション作り等の下準備)、それに加え、諸々の費用(会費、展覧会参加費、チケット買取代)も、一般基準より高いなと感じました。
公募団体の知名度を最大限、利用されたい方は、それでも挑戦された方が良いと思います。
とりあえず、何でも良いなら、自分の作風、作品作りのスタンスに合う会に、応募されたらと思います。
知名度の高いN展の彫刻作家さんから、N展の時の美術館入場チケットは買い取って、お客様に差しあげていると聞きました。(売ってらっしゃる方もいるとは思います。)
私がお世話になっていたO会も、N展と同じ美術館で展覧会をしていましたが、その時のチケットは、無料でもらえていました。
建前上、入場料は設定されていましたが、招待券も各所に置かれていて、ほぼ無料での来場者が多かったです。会場費はほぼ会費で賄われていました。
それから、N展の会費は他の公募団体に比べて、高いと感じました。
またN展の入選にあたっても、殆どの方が、N展所属作家と、何らかのツテを作ってらっしゃるとも伺いました。
噂では、中継ぎの貢ぎもの云々も聞いたこともあります。任意だとは思いますが。
◆公募団体一覧
https://www.artkoubo.jp/organization/
公募団体に入るメリット
作品入選後、大きな会場で作品を展示してもらえ、そのことをプロフィールに書けます。
因みに私は東京都美術館、地元の愛知県美術館に展示して頂けました。他全国の応募者は、各所の地元の主要な美術館で展示されます。
当時、母も喜んで、会場に親戚をお連れしたり、私もとても嬉しく思いました。
組織力を生かし、賃料の高い都心のギャラリーで開催されるグループ展へも参加できました。
自身の絵画教室運営の際、公募団体への入選が看板となり、集客の際に宣伝することもできます。
公募団体に所属することのデメリット
嫉妬を通り越して羨望に値するくらい飛び抜けた画力、才能なら、組織の看板へと応援してもらえるかもしれませんが、
少し目立つくらいだと、出る杭として、嫉妬から押さえつられる動きに疲弊した苦労話を、学生時代の美術の恩師から聞いたことがあります。
このことは、どこの組織でもいえると思います。知らない内に派閥に属していることになっていたりすることもあります。
公募団体を辞める?続ける?
公募団体に出品するため、大きな絵を描くことで、集中力、コツコツと取り組む力、技術、達成感が得られます。自分の世界観を、大舞台で披露する場所もあり、承認欲求も満たされます。
会友・会員を目指し、コツコツと研鑽し、仲間や組織に貢献し、会を大きくしていくことに自身の成長を感じる方は、会にとどまられたら良いと思います。
個人で自由に、絵を披露する場所を作っていきたい、派閥争いや、組織の仕事やしがらみに囚われたくない。
会社員になるか、個人事業主になるか、各個人のタイプに応じて
会費に応じたリターンを考慮し、公募団体を継続するか否かを、決められたら良いと思います。
私は、自分の描きたい絵を描く時間が削られることを懸念し(公募団体応募用の絵を描くため、会に関わる時間が半年以上あった)辞めました。
公募団体が合わず、他の公募団体に変わられるられる方、
実力者だが、会員になると実務も増え、会費も上がるので、そうなる前に、会を変わる猛者の画家さんの話も聞きました。
その方は、何処でも良いので、公募団体を教室運営の看板にしたいと仰ってみえました。
でもその画家さんも、現在では、現所属の会の役員になられ、会に貢献してみえます。
まとめ
公募団体への応募にあたって
1、応募する公募団体を選ぶ
2、公募団体に入選できるのか
・組織の運営費を集めたい本音がある
3、自分に合う、求めることを実現できる公募団体へ応募する。
4、公募団体に入るメリット
・公募団体を看板にできる
5、公募団体に所属するデメリット
・派閥争いに巻き込まれたりする
・会費・諸経費がかかる
6、公募団体の継続について
会費に応じたリターンを考慮しながら、自分の方向性に合わせて取捨選択していく。
公募団体への応募は敷居が高い、でも興味がある方、
落選、失敗も経験です。
入選後の公募団体応募の継続、辞めるかの選択も前提に、
公募団体への応募にワクワクするなら、自身のハートに忠実に挑戦してみましょう。
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